今、巷で評判の健康食品が「ヒアルロン酸」ですね。「ヒアルロン酸」には1gで何と6リットルもの保湿・保水能力があり、お肌の潤いを維持するほか、関節のクッション材となって関節炎・関節痛を和らげる効果があるといわれています。このサイトでは、これからヒアルロン酸の購入を検討されている方に、ヒアルロン酸選びのポイントと、最新のランキングをご提供しております。参考になさってください。
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ヒアルロン酸は人間の体内にある成分ですが、驚くべきなのはその高い保水能力で、ヒアルロン酸1グラムで6リットルもの水と結びつく機能を持っています。そのため体内では、肌にあれば肌と弾力を維持し、関節にあれば潤滑油+クッションとして、曲げ伸ばしをスムーズにさせる働きをしています。
そうした機能性が注目され、美容や健康目的で多用されているわけですね。
このコラムでは、そのヒアルロン酸の働きの中でも「美肌効果」に着目して、ヒアルロン酸と美肌の関係を科学的見地から解説していきたいと思います。
さて、アンチエージング用の成分は大きく表皮、細胞外マトリクス、活性酸素をターゲットとしています。
表皮をターゲットとしたものにレチノイド、α−ヒドロキシ酸、メバロラクトンなどがあります。レチノイドの生理作用としては角層剥離によるターンオーバーの促進、ケラチノサイトの増殖促進、真皮の線維芽細胞のコラーゲン産生促進、ヒアルロン酸補充などが知られています。
α−ヒドロキシ酸といえばケミカルピーリングです。
ケミカルピーリングは化学薬品(chemical:ケミカル)を使って、「剥ぐ」(peel:ピール)から来ています。ケミカルピーリングの理論は、グリコール酸(GA)などのピーリング剤が皮膚を表面から化学的に溶かし、皮膚が自然に回復する力を利用して、皮膚の再生を促進し若返らせるというものです。
GAの濃厚溶液は皮膚のアクネや湿疹の治療に使っていました。細胞のタンパク質は酸やアルカリの作用で分解します。
効き目はアルカリの方が強いのですが、危険なので酸としてα−ヒドロキシ酸(AHA)を使う場合が多いのです。AHAはある炭素原子に水酸基(−OH)とカルボキシル基(−COOH)の両方が結合した分子のことです。サトウキビから取れるグリコール酸、牛乳の乳酸、ブドウの酒石酸、レモンのクエン酸、リンゴのリンゴ酸などがあります。
AHAを塗ると皮膚が日焼けしやすくなるので注意が必要です。
こうしてケミカルピーリングは角層を剥がすといわれていますが、本当に皮膚を剥がしているのでしょうか?
3次元皮膚モデルやヒトの皮膚を使った研究では、GA施術直後に角層はほとんど剥離されないことが分かりました。それでは何故効果があるのでしょうか?
実はGAは受容体TRPV1に作用して細胞外信号伝達物質としてアデノシン三リン酸(ATP)を遊離させます。ATPはATP受容体を介して細胞の増殖や分化を調整することが知られており、この場合も表皮基底細胞の増殖を促進することが分かりました。
細胞外マトリクスについてはコラーゲンやヒアルロン酸の合成促進、エラスチン分解酵素を阻害するスフィンゴシン誘導体などの薬剤があります。特に紫外線によって産生される活性酸素は基底膜を損傷し、コラーゲン分子を変性させます。
さらにコラーゲン分解酵素であるマトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)の発現を誘導し、コラーゲンを減少させるので、MMP阻害剤も重要です。
表皮・真皮の抗老化に関しては幹細胞をターゲットとした成分があります。幹細胞とは分裂能力のある、分化していない細胞で必要に応じて多くの異なる種類の細胞を産み出すことのできる細胞です。
哺乳類では皮膚、腸管上皮、血球系などの頻繁に細胞補充を必要とする組織に見出されます。皮膚においては2001年が特筆すべき年で、表皮、真皮、脂肪組織に幹細胞が存在することが別々に報告されました。
表皮幹細胞は表皮基底層に存在して新しいケラチノサイトを産み出します。老化した表皮ではターンオーバーが遅くなり、表皮が薄くなるのは表皮幹細胞の機能低下が考えられ、その機能維持のため抗酸化剤などが用いられています。
毛包のバルジ領域には毛包幹細胞、脂腺幹細胞、色素幹細胞が存在し、メラニンを含んだ毛の成長や皮脂の分泌に関与します。真皮幹細胞は真皮の線維芽細胞を産み出します。
肌の「タルミ≒ハリのなさ」「深いシワ」は真皮のコラーゲンやエラスチンおよびヒアルロン酸などの減少にありますが、これらの真皮の成分を作るのが線維芽細胞なので真皮幹細胞が重要なことが分かります。この真皮幹細胞は血管のまわりでのみ安定に存在でき、そのためには成長因子(PDGF)が必要です。
イノシトールはこのPDGFの発現を高める効果があります。
皮下脂肪組織にも脂肪幹細胞が見つかっており、これは骨や筋肉、脂肪細胞へ分化できることが分かっています。美容で行う脂肪吸引で取れた脂肪からこの幹細胞を取りだせるので、再生医療に使うことができると期待されています。
抗酸化剤は油溶性のβ−カロチン、リコピン、アスタキサンチン、カプサンチン、ルテイン、ビタミンE、水溶性のアントシアニン、カテキン、イソフラボン、ビタミンCなどがあり、その誘導体なども開発されています。
コエンザイムQ10は抗酸化以外にミトコンドリアの代謝活性に注目した抗シワ剤の一つといえるでしょう。欧米ではDNA損傷による代謝機能低下を防ぐためのDNA修復酵素や修復促進成分も抗シワ化粧品のコンセプトになっているようです。また、インテグリン合成促進としてフコイダンなども知られています。
AGEに関しては蓄積を抑制する成分や、蓄積したAGEを分解する成分などの開発が進められています。
サーチュイン遺伝子発現もアンチエージングに効果的です。慢性的な飢餓状態をバランスの良い栄養状態で維持することは難しく、食事制限以外にこの遺伝子を働かせる方法を検討した結果、赤ぶどうに微量含まれるレスベラトロールが見出されました。
参考にしてみてください。
なお高い保水能力により、肌のバリア機能をサポートするヒアルロン酸ですが、幼少期をピークにして徐々に減少していってしまいます。健康や美容に意識が高い人が積極的にヒアルロン酸を補充しようとするのにはこうした背景があります。
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